マレーシア、貿易96.4%が海上依存 南シナ海の安定強調
マレーシアのハスビ副運輸相は2026年10月13日、クアラルンプールでの南シナ海会議で、同国貿易の96.4%が海上輸送であり南シナ海の混乱が経済安定を脅かすと述べた。
マレーシア副運輸相ハスビ・ハビボラ氏は2026年10月13日、クアラルンプールで開催された第9回マレーシア海事研究所(Mima)南シナ海会議の基調演説で、南シナ海の混乱がマレーシアの経済安定・供給網・地域の食料安全保障を即座に脅かすと警告した。同氏は、マレーシアの国際貿易の96.4%が海上輸送であり、南シナ海が半島マレーシアとサバ州・サラワク州を結ぶ物理的な橋であると説明した。マレーシアの港湾は2025年に合計3307万TEU(20フィートコンテナ1個分を表す単位)を取り扱った。
内訳として、ポートクランは2025年に1514万TEUを取り扱い、英Lloyd’s Listの「One Hundred Ports 2026」ランキングで世界10位の忙しさとなった。ジョホール州(マレーシア南部、シンガポールに隣接)のタンジュンペラパス港は1403万TEUを取り扱い、マレーシア国内で単一ターミナルとして初めて1400万TEUの大台を超えた。ハスビ氏は「この高い連結性は、南シナ海でのいかなる混乱も直ちに経済安定・国内供給網・地域の食料安全保障を脅かすことを意味する」と述べ、「強靭性は受動的であってはならず、事前に構築されなければならない」と強調した。また「無害でない船舶活動の安全な逃げ場に、我々の海域や港をさせない」とも述べた。
背景
黒海・紅海・ホルムズ海峡での紛争は、地政学的緊張がいかに海上貿易を混乱させ、運賃・保険コストを押し上げ、インフレを助長しうるかを示してきた。自動船舶識別装置(AIS)を無効化したり違法な船舶間移送を行う「ダークフリート(シャドーフリート)」船舶の存在も、海上秩序を脅かす要因として言及された。
日本企業への含意
日本企業にとって、マレーシアの港湾は東南アジアの中継拠点として重要であり、ポートクランやタンジュンペラパス港の取扱量の高さは物流の安定性を示す一方、南シナ海の地政学リスクは海運・保険コストの上昇要因になり得る。製造業や商社は、調達・輸送ルートの代替策や保険条件の見直しを検討する必要が出てくる可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.31円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.72円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.73円 / 1SGD=123.69円 / 1USD=158.30円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

