マレーシアAirAsia、政府と資金支援協議 株価今年70%安
マレーシア最大の格安航空会社AirAsiaが燃料高騰による業績悪化を受け、財務省と潜在的な政府支援について9月末に協議していたことが分かった。
AirAsiaの共同創業者兼顧問トニー・フェルナンデス氏がロイターの独占取材に応じ、9月28日の週にマレーシア財務省関係者と会談したことを認めた。同氏は「財政支援の話し合いはしていない」としつつ「世界中の航空会社と同様、厳しい時期だと政府に伝えている」と述べた。背景にはジェット燃料価格の急騰があり、第2四半期の燃料コストは前四半期比66%上昇、平均価格は1バレル183米ドル(約3万円)に達した。6月30日終了の第2四半期の純損失は8億3100万リンギ(約321億5447万円)、外国為替損失も3億3100万リンギ(約128億761万円)にのぼる。6月30日時点の現金・銀行残高は9億5400万リンギ(約369億1379万円)に対し、流動負債は184億リンギ(約7119億6409万円)と膨らんでいる。
AirAsiaは国際債務市場で10億米ドル(約1582億7794万円)、地域の信用枠から7億リンギ(約270億8559万円)の調達を目指している。座席稼有率は80%を維持しているものの、ジェット燃料価格は最高で1バレル200米ドル(約3万円)まで上昇した局面もあった。フェルナンデス氏は「ある時点で需要破壊が起きるが、その水準は分からない」と述べ、「政府支援を拒否するつもりはない。拒めば愚かだ」とも語った。同社はマレーシア国内線市場の60%を占め、従業員は2万6000人。今年の株価は70%下落している。
背景
ロイターは先月、マレーシア政府がマレーシア航空とバティック・エアにAirAsiaの国内シェアを吸収できるか打診していたと報じ、この報道直後にAirAsia株は21%下落した。フェルナンデス氏は9月18日の記者会見で政府との協議を否定し、資金繰りは「強い」と主張していたが、今回の取材で財務省との接触自体は認めた。
日本企業への含意
AirAsiaが提携する日系旅行会社や物流・観光関連企業にとって、同社の路線縮小や運賃上昇が東南アジア域内の渡航コストに波及する可能性がある。マレーシア、タイ、インドネシアで事業を持つ日本企業は、政府支援の有無や条件次第で物流・人材往来に影響が出る可能性を踏まえ、代替航空便や調達コストの見直しを検討する必要が出てくる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.50円 / 1000VND=6.12円 / 1THB=4.72円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.69円 / 1SGD=123.58円 / 1USD=158.28円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

