インドネシア、電気コンロ転換に8155億ルピア予算計上
インドネシア政府とPLNは2027年度予算に電気コンロ転換事業費8155.6億ルピア(約72億1223万円)を計上し、10月末に新制度「E-Stove」を始動する方針を示した。
PT PLN(インドネシア国有電力会社)と政府は、液化石油ガス(LPG)コンロから電気コンロへの転換を促す施策を進めている。電気コンロの製造業者と住宅開発業者を巻き込んだ協働プログラム「E-Stove」を2026年10月末に開始する計画で、2027年度の国家予算(APBN)には同転換プログラム向けに8155.6億ルピア(約72億1223万円)を計上した。エネルギー・鉱物資源省は家庭向けに最大900キロボルトアンペア(kVA)の電気コンロを用意する方針を示している。対象者は低所得層、中間層、中間層以上の3区分に分けられ、低所得層には政府による調理器具や電気コンロの無償提供など、補助が重点的に行われる。
PLNの小売営業・顧客サービス担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのJoni氏は、電気コンロ対応の配線を整えた住宅開発業者向けに接続費用の特別割引を設ける方針を示した。また電力利用が少ない時間帯に料金を割り引く制度や、契約電力2200VA以上の世帯が電磁調理器や電気コンロに切り替える際の増容量費用を割り引く案も明らかにした。バフリル・ラハダリア・エネルギー鉱物資源相は、家庭用に最大900kVAの電気コンロを用意していると述べた。エネルギー鉱物資源省の2027年度予算は総額27.37兆ルピア(約2420億4077万円)で、このうち転換プログラム分が8155.6億ルピア(約72億1223万円)を占める。
背景
電気コンロへの転換は、膨張するエネルギー補助金を抑制する狙いがあり、石油・ガス供給に影響する世界情勢も背景にある。政府はこの優遇策の設計にあたり、電気自動車(EV)普及初期に導入した優遇策を参考にしている。
日本企業への含意
日本の調理家電・インダクションコンロメーカーや住宅設備業者にとって、インドネシアの電気コンロ普及策は新たな市場機会となる可能性がある。現地の電力契約容量や配線規格に対応した製品開発、住宅開発業者との提携交渉が求められる可能性がある。低所得層向け補助策の詳細が固まり次第、価格帯や現地調達比率(TKDN)要件への対応も検討課題になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.43円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.66円 / 1SGD=123.38円 / 1USD=158.03円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

