10月23日(金) 現地報道と公的統計から、日本のビジネスパーソンに有益な情報をピックアップしています
東南アジアのビジネスニュースを日本語で

タイ政府、発電契約見直し迫る 同意わずか2~3%

タイ政府は民間発電事業者に電力購入契約(PPA)の条件見直しを提案し、拒否すれば契約解除すると通告したが、応じた事業者は2~3%にとどまった。

タイ政府は、小規模発電事業者(SPP)・超小規模発電事業者(VSPP)のうち自動更新条件付きのNon-Firm契約、約400~500件を対象に電力購入契約(PPA)の見直しを提案した。既存の買取価格は燃料調整費(Ft)を含め1単位あたり約3バーツ(約14円)だったが、政府は2.15バーツ(約10円)への引き下げを提示した。2026年の第3回会合で協議が行われ、応じない場合は国家エネルギー政策委員会の承認を経て契約を即時解除する方針が確認された。副首相ポコーン・ニラプラパン氏が会議を主宰し、電気事業者(EGAT・PEAなど)の法的・実務的な論点を審議した。

国家経済社会開発委員会(NESDC)事務局長ダヌチャー・ピチャヤナン氏は、これまでの提案に応諾した事業者が2~3%にとどまったと説明した。同氏によれば、不同意の主因は買取価格と投資負担への懸念で、現行の参照基準価格(2022年基準)は1単位6バーツ(約28円)であり、政府提示の2.15バーツ(約10円)との差が大きいことが背景にあるとみられる。同氏はまた、政府は買取加算金(Adder)の支援打ち切りを狙った価格設定ではないと強調した。

背景

今回の協議は、現行より高い買取価格で結ばれている民間発電契約の見直し交渉の進捗を審議したもの。民間側はかねて買取価格と投資負担への懸念を示しており、これまでの交渉で一部事業者はすでに契約を返上している。

日本企業への含意

タイで小規模発電事業(SPP・VSPP)に出資・運営する日本企業は、契約条件の見直しや解除を迫られるリスクに直面する可能性がある。買取価格が引き下げられれば既存案件の収益計画の見直しが必要になり、今後の新規投資判断やファイナンス条件にも影響が及ぶ可能性がある。国家エネルギー政策委員会の最終決定や交渉の行方を注視する必要がある。

PRVRIAcademy 東南アジアの現地スタッフに、日本トップ企業の研修を。英語・オンラインライブ、次回2027年1月12日開講

本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.02円 / 1000VND=6.08円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.62円 / 1SGD=123.27円 / 1USD=157.73円)によります。

出典

本記事は上記1社の報道にもとづきます。

メールで受け取る

1週間の東南アジアのビジネスニュースを、月曜の朝に1通にまとめて送ります。