インドネシア西ジャワ州、3.5兆ルピアのデータセンター建設停止
西ジャワ州のデディ・ムルヤディ知事は、環境許可と建築許可が未取得のままだったBDxのデータセンター建設を一時停止したと発表した。
インドネシア西ジャワ州のデディ・ムルヤディ知事は2026年10月4日、プルワカルタ県ジャティルフルで進んでいたBDx Data Centers(AI向けデータセンターを開発する企業)の建設工事を一時停止したと発表した。9月28日の現地視察で、環境影響評価書(Amdal)と建築許可(PBG)がいずれも未発給であることが判明したための措置。総事業費3.5兆ルピア(約308億7643万円)のこの施設は「AIキャンパス2(CGK4)」と呼ばれ、9月22日に起工式が行われたばかりだった。知事は許可発給の遅れを、現地コンサルタントの申請データ提出の遅れが原因だと説明した。
施設はフル稼働時に毎秒384リットル(日量3万3000立方メートル)の水を必要とし、建設初期段階でも日量6000立方メートルを使う計画。電力容量は640メガワット、敷地面積は8000平方メートルに及ぶ。プルワカルタ県営水道公社(PDAM)にはジャティルフル貯水池から毎秒3000リットルの水利用枠が公式に割り当てられているが、数十年にわたり実際の利用は毎秒380リットル(割当の11%)にとどまり、残り89%が未利用で、このうち14%を同社が利用する計算になるという。デディ知事は「余っている水がある」として水利用自体には理解を示す一方、「客観的に環境影響評価が通れば実施に問題はないが、通らなければ中止でも構わない。ただしジャティルフルのために犠牲を払ったプルワカルタ住民の水アクセスは損なわれてはならない」と述べた。プルワカルタ県のサエプル・バハリ・ビンゼイン県知事も「まず環境影響評価、その後に建築許可の手続きを進めるべきだ」と述べた。
背景
BDxのデータセンター計画はジャティルフルで進められ、2026年9月22日にはデディ知事とサエプル県知事も出席して起工式が行われていた。しかしその後の視察で環境影響評価と建築許可の手続きがコンサルタントによるデータ提出の遅れにより完了していないことが判明し、問題が表面化した。
日本企業への含意
東南アジアでAI向けデータセンターに投資する日本企業にとって、起工後であっても環境許可や建築許可が未取得なら建設が停止され得る点は重要な教訓になる。特に水資源を大量に使う施設では、地域の水利用枠や住民の生活用水との整合性が審査の焦点となるため、許認可取得と地域水利用の調整を事業計画の初期段階から並行して進める必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.22円 / 1000VND=6.08円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.62円 / 1SGD=123.37円 / 1USD=157.83円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

