インドネシア運輸省、ODOL違反に罰金最低5000万ルピア案
インドネシア運輸省は2026年10月2日、過積載・寸法超過(ODOL)トラックへの罰金を最低5000万ルピア(約44万円)とする法改正を提案し、2027年の完全適用を目指すと発表した。
インドネシア運輸省(Kemenhub)の陸上交通総局は2026年10月2日、バンドンで開かれた運輸記者フォーラムの研修会で、過積載・寸法超過(ODOL)トラックへの罰金制度強化を提案した。道路交通運輸法(2009年法律第20号)の改正により、罰金額をカテゴリーⅢ相当の最低5000万ルピア(約44万円)からカテゴリーⅦ相当の最大50億ルピア(約4415万円)まで設定する案で、法改正は2026年中の完成を目標とし、Zero ODOL政策の完全適用は2027年を目指す。罰金は運転手、運送会社、荷主の3者に科される設計で、定期検査を怠った車両も対象となる。
背景には電子取締システム「ETLE HUB」の試験運用結果がある。2026年8月10日から9月10日の試験期間中、延べ7万2236台の車両でODOL違反が検出され、実際に違反した車両は4万6034台にのぼった。このうち52.4%が複数回違反を繰り返しており、違反の76.5%は書類不備と積載量超過が重なったケースだった。違反回数が最多だったのはPT SILで236回、うち68回は高速道路上での違反だった。一方、違反上位10社の違反件数が全体に占める割合は1.8%にとどまる。また定期検査を受けているトラックは全体の40%に過ぎず、60%は未受検とされる。陸上交通総局長のアアン・スハナン氏は「定期検査における罰則強化で、事業者や車両所有者が定期検査を実施するようになることを期待している」と述べた。
背景
Zero ODOL政策は9つの国家行動計画からなり、ODOL取り締まりは2017年から計画されてきたが、従来の取り締まりは24時間体制で運用できず、計量所での罰金のやり取りや不正な徴収といった汚職の温床になっていたという経緯がある。
日本企業への含意
インドネシアでトラック輸送を自社または委託先で利用する日本企業は、積載量や車両寸法の基準遵守がこれまで以上に厳格に問われることになる。電子取締システムの本格導入により違反検知の精度が上がるため、物流委託先の選定時にODOL違反歴を確認する必要が生じる可能性がある。罰金が運送会社だけでなく荷主にも及ぶ設計のため、製造業やメーカーなど荷主側の企業もサプライチェーン管理の見直しが求められる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.30円 / 1000VND=6.08円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.63円 / 1SGD=123.37円 / 1USD=157.80円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

