宝飾大手Pandora、ベトナムに1億5000万ドル工場稼働
デンマークの宝飾品大手Pandoraは、ベトナム・ホーチミン市近郊の工業団地に1億5000万ドル(約236億8920万円)を投じた新工場の稼働を開始したと発表した。
世界最大の宝飾品ブランドPandora(デンマーク・コペンハーゲン本拠)は、ベトナムシンガポール工業団地3(VSIP III、ホーチミン市近郊)内に建設した新工場の稼働を開始した。投資額は1億5000万ドル。敷地面積7.5ヘクタール、延べ床面積5万5000平方メートルの施設で、稼働時点の従業員数は735人、2026年末までに1000人体制とする計画。最大稼働時には7000人の職人を抱え、年間6000万点を生産する能力を持つ。生産能力は50%拡張可能な設計で、Pandoraにとって世界4番目の製造拠点、タイ以外では初の海外製造拠点となる。初期段階は金メッキ製品の生産を優先し、将来的にプラチナメッキ製品も手がける予定。
製造に使う銀・金はすべてリサイクル材を使用する。Pandoraの2025年の世界販売数量は1億1200万点、売上高は325億デンマーク・クローネ。第2四半期の売上高は11億ドル(約1737億2078万円)で前年同期比2%増だった。時価総額は97億ドル(約1兆5319億円)、世界で3万9000人を雇用し、7000店舗を100カ国以上で展開する。Berta de Pablos-Barbier最高経営責任者は「この投資は生産能力・柔軟性・革新力をもたらし、将来の成長を支える」と述べた。Jeerasage Puranasamriddhi戦略責任者は「現在は原材料を国際的に直輸入しているが、段階的に現地の技術力を高めて国産化に移行する。サプライヤーには誠実性・財務能力・コンプライアンスを満たす責任ある調達プログラムの遵守を求める」と述べた。
背景
Pandoraは2011年からベトナムで小売事業を展開しており、同国市場はアジアで7位の規模に成長していた。これまでの製造拠点はデンマーク本国とタイに限られ、今回のベトナム工場はタイ以外では初の海外生産拠点となる。
日本企業への含意
日本の宝飾品・貴金属関連企業にとって、Pandoraのベトナム進出はタイ一極集中からの供給網多元化の動きとして参考になる。リサイクル銀・金100%使用や責任ある調達プログラムの採用は、ESGを重視するサプライチェーン構築の実例となる。VSIP工業団地を拠点とする製造移転の事例は、東南アジアでの生産拠点分散を検討する日本企業の判断にも影響を与える可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.92円 / 1000VND=6.09円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.68円 / 1SGD=123.41円 / 1USD=157.93円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

