フィリピンとシンガポール、租税条約を49年ぶり改定交渉妥結
フィリピンとシンガポールは2026年9月22日から25日までの4日間の交渉を経て、1977年以来の租税条約(二重課税防止協定)の改定交渉を妥結した。
フィリピン財務省(DOF)は、シンガポールで開かれた4日間(2026年9月22日〜25日)の交渉を経て、両国間の租税条約(DTA)改定交渉が妥結したと2026年10月2日に発表した。現行の条約は1977年に締結されたもので、約半世紀ぶりの見直しとなる。交渉にはフィリピン側から歳入庁(BIR)、国際租税・渉外課(ITaRD)が、シンガポール側からはシンガポール内国歳入庁(IRAS)がそれぞれの代表団を率いて参加した。改定条約は、国境をまたぐ所得課税の扱いや両国税務当局間の協力、公正な課税のあり方を定める内容となる。
フレデリック・D・ゴー財務相は、フィリピンは地域全体での租税協力強化に取り組んでおり、DTAの再交渉は投資と経済成長を後押ししつつ自国の正当な課税権を守るため、税制の枠組みを近代化するのに役立つと述べた。今回の改定は、DOFが進めるASEAN加盟国との租税条約網の近代化の一環で、フィリピンは2025年2月に調印したカンボジアとのDTAについても2026年にフィリピン上院の承認(コンカレンス)を得ている。
背景
フィリピンとシンガポールの現行租税条約は1977年に締結されており、約半世紀にわたり改定されていなかった。財務省は、ASEAN加盟国との租税条約網を全体として近代化する取り組みの一環として、シンガポールとの改定交渉を位置付けている。
日本企業への含意
租税条約の改定により国境をまたぐ所得課税の扱いが見直されれば、フィリピンとシンガポールの双方に拠点を置く日本企業の現地法人やグループ間取引の税務処理に影響が及ぶ可能性がある。具体的な条文内容はまだ明らかになっていないため、発効時期や適用条件を含め、今後の公表内容を注視し、グループ内配当・利子・ロイヤルティ等の課税関係への影響を確認する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.92円 / 1000VND=6.09円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.68円 / 1SGD=123.41円 / 1USD=157.93円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

