インドネシア政府、繊維産業支援策を協議 輸出120億ドル規模
インドネシアのプラボウォ大統領は2026年9月22日、繊維・繊維製品(TPT)産業の強化策について閣僚会議を開き、関税や輸入管理、雇用制度の見直しを協議した。
プラボウォ大統領は2026年9月22日、首都ジャカルタの大統領府で、繊維・繊維製品(TPT)産業の強化を議題とする閣僚会議を開いた。会議にはアイルランガ・ハルタルト経済担当調整相、関税物品税総局(DJBC)、政府系投資機関ダナンタラ(2025年に発足したインドネシアの政府系投資機関。国有企業の資産を集約する)、財務省が参加した。議題は関税率の調整、原材料輸入の円滑化、違法輸入の取り締まり、有期雇用契約(PKWT)による雇用の柔軟化、輸出志向企業への付加価値税見直し、経営再建中の企業の再編支援の6点に及んだ。TPT産業はGDPの0.97%を占め、400万人の雇用を支え、輸出額は120億ドルに上る基幹産業と位置づけられている。
アイルランガ氏によると、TPT産業の成長率は5.6%で国内総生産の伸びを上回り、皮革・履物産業は8.25%に達した。大統領は原材料輸入の際の技術的許可(Pertek)制度の見直しを指示し、下流のアパレル分野では重量単位やバルク輸入による不正輸入の取り締まりを関税物品税総局(インドネシア財務省の税関当局)に求めた。輸出志向の繊維・衣料企業への付加価値税の適用見直しは財務省に委ねる方針を示した。経営再建中の企業についてはダナンタラに早期対応を指示し、繊維産業は「斜陽産業ではない」として銀行融資や設備投資の拡大を促す考えを示したという。
背景
TPT産業は雇用吸収力の大きい戦略分野とされ、GDPの0.97%を占め400万人の雇用を支えている。輸出額は120億ドルに達し、産業全体の成長率は5.6%、皮革・履物分野は8.25%と、いずれも国内総生産の伸びを上回る水準で推移してきた。
日本企業への含意
現地で繊維・アパレル製品を生産・調達する日本企業にとって、原材料輸入手続きの簡素化や違法輸入の取り締まり強化は、公正な競争環境の改善につながる可能性がある。一方で有期雇用契約や付加価値税の制度変更が実施されれば、人件費や税務コストの見直しが必要になる。現地法人は今後の規則改定の内容を注視する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.93円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.51円 / 1SGD=123.09円 / 1USD=157.31円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

