マレーシアとシンガポール、JS-SEZに第三国投資誘致検討 5.5億Sドル表明済み
マレーシアとシンガポールは、ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)への第三国投資誘致で協力を模索すると、シンガポール副首相が2026年10月1日、クアラルンプールで明らかにした。
マレーシアとシンガポール両政府は、ジョホール州(マレーシア南部、シンガポールに隣接)とシンガポールにまたがる経済特区「ジョホール・シンガポール特別経済区(JS-SEZ)」への第三国投資誘致に向けた協力策を検討していると明らかにした。シンガポールのガン・キムヨン副首相兼貿易産業相は2026年10月1日、クアラルンプールのグランド・ハイアットで開かれたマレーシア・シンガポール・ビジネス評議会の会合で、両国間の協力はジョホールとシンガポールの枠を超え、他国からの投資誘致や他市場への輸出支援にも広がると述べた。シンガポール企業はこれまでにJS-SEZ向けに5.5億シンガポールドル(約677億64万円)超の投資を表明しており、先端製造業やデータセンター、エネルギー技術、太陽光発電などの分野に及ぶ。
ガン副首相は、ASEAN域内のデジタル協力を強化する「ASEANデジタル経済枠組み協定(DEFA)」について、先のマニラでのASEAN会議で交渉が完了したと説明し、企業から関心の高い同協定を年内に署名し、来年の発効を目指す考えを示した。シンガポールは来年のASEAN議長国を務める予定で、両国協力の深化はこれを見据えた動きとなる。なお、シンガポールドルとマレーシアリンギットの為替レートは1Sドル=3.19リンギ(約123円)で推移している。
背景
JS-SEZはジョホール州とシンガポールにまたがる経済特区で、構想段階から民間投資を呼び込む実働の経済拠点へと発展してきた。これまでにシンガポール企業から先端製造業、データセンター、エネルギー技術、太陽光発電などの分野で5.5億シンガポールドル超の投資表明が寄せられている。
日本企業への含意
日本企業にとっては、JS-SEZが単なる二国間特区にとどまらず、第三国投資家の受け皿として位置づけられつつある点が重要になる。先端製造業やデータセンター、エネルギー関連の日本企業は、ジョホール州進出を検討する際、シンガポールとの輸出・物流連携やASEAN域内のデジタル経済協定の活用も視野に入れる必要が出てくる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.93円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.51円 / 1SGD=123.09円 / 1USD=157.31円)によります。

