フィリピン、原発2032年1200MW調達へ入札枠組み案
フィリピンエネルギー省が原子力発電の競争入札制度案を公表し、2032年に1200MWの発電容量確保を目指す方針を示した。
フィリピンのエネルギー省(DOE)は、原子力発電の調達に向けた競争入札の枠組み案を公表した。原子力エネルギープログラム省庁間委員会(NEP-IAC)の技術事務局長を務めるパトリック・アキノ氏が、首都圏タギッグ市ボニファシオ・グローバル・シティのDOE講堂で開かれた第2回公開協議で案を提示した。案は送電網の準備状況の厳格な確認、段階的な建設・供給計画、厳しい価格審査基準を柱とする。目標は2032年に1200MW、2035年に2400MW、2050年に4800MWの発電容量を原子力で確保することとしている。
DOEによれば、入札参加者は送電網の事前実現可能性評価を実施し、変電所・接続地点・送電要件を特定して原子力発電の系統への安全な統合を確保することが求められる。建設・供給計画は選定される原子炉技術、立地開発の要件、資金調達力、許認可の節目、送電網の準備状況に応じて段階的に組まれる。入札で選ばれても発電容量の選定権を得るのみで、建設・運転の許可にはならず、着工にはフィリピン原子力規制庁(PAEARA)から安全・立地選定・試運転・運転に関する許認可を別途取得する必要がある。価格面ではエネルギー規制委員会(ERC)が価格上限や基準価格、料金帯、算定方式を定め、上限を超える入札は自動的に失格となる。
背景
フィリピンはエネルギー構成に原子力を組み込む方向で動いており、DOEは今回の公開協議で集めた関係者からの意見を踏まえ、部門通達の最終化に向けて追加の意見を検討している段階にある。
日本企業への含意
日本の原子力プラントメーカーや電力関連企業にとって、フィリピンの原発調達入札は将来の受注機会となり得る。ただし送電網評価や段階的建設計画、価格上限による自動失格条項など要件が細かく、参入には現地規制機関PAEARAとERCの許認可プロセスへの理解と対応体制の構築が必要になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.68円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.56円 / 1SGD=123.12円 / 1USD=157.38円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

