インドネシアVKTR、3兆ルピア増資でEV1400台供給へ
インドネシアのEV車両メーカーVKTRは、子会社SEIを通じたEV供給拡大のため3兆ルピア(約263億385万円)の株主割当増資を発表した。
VKTR(インドネシアのEV車両メーカー、Bakrieグループ系列)は2026年9月29日、株主割当増資(ライツイシュー)により3兆ルピア(約263億385万円)を調達すると発表した。新株15億株を1株200ルピア(約2円)で発行し、既存株主に保有35株につき12株の新株引受権(HMETD)を割り当てる。調達資金の66.86%は子会社SEI(EV供給を担う)への出資に充てられ、SEIは2026年から2027年にかけてEV車両の購入を進める。SEIはDEWA(鉱業サービス大手のDarma Henwa)向けに、リース方式の「e-MaaS」スキームで大型電動トラック200台を供給する計画で、2026年5月18日に両社間で覚書を締結した。SEIとDEWAはいずれもニルワン・デルマワン・バクリ氏が経営権を握る。
SEIはDEWA以外にも6社と覚書を締結し、トラック500台・バス900台を含む計1400台のEV供給を計画する。内訳はGaea Solusi Mobility向け小型トラック200台、Green Volt Energy向け同300台、Gapura Intan Mandiri向けバス600台(8メートル級300台・12メートル級300台)、Laksana Bus Manufaktur向け12メートル級バス100台、Daya Mitra Multipratama向け8メートル級バス100台、Mayasari Bakti向け12メートル級バス100台。DEWAを含む各社との覚書は2027年12月31日まで有効。増資に応じない既存株主の持株比率は最大25.53%希薄化する。VKTR筆頭株主のBNBR(Bakrie & Brothers)からの株式譲渡分732.12億ルピア(約6億4192万円)をBCI(Bakrie Capital Indonesia)が引き受け、残余枠はBCIが617.87億ルピア(約5億4175万円)、BIS(Biofuel Indo Sumatra)が1兆6500億ルピア(約144億6712万円)を上限にスタンバイ・バイヤーとして引き受ける。
背景
VKTRはBakrieグループ傘下のEV車両メーカーで、子会社SEIを通じてe-MaaS方式のEV供給を進めている。子会社VSI(中部ジャワ州マゲランのEV商用車組立工場)は2024年1月30日にVKTRと車両購入の協力契約を締結済みで、今回の増資はSEIが締結した複数の覚書に基づく計1400台のEV供給計画を資金面で支えるものとなる。
日本企業への含意
日系の商用車・バス製造や部品サプライヤーにとって、インドネシアの物流・鉱業分野で電動トラックやバスへの置き換えが進む可能性がある。リース型のe-MaaSのような車両提供モデルが広がれば、車両販売だけでなく充電インフラや保守サービスでの提携機会が生まれる可能性がある。現地EVメーカーの資金調達や覚書先企業の業種動向を注視する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.68円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.56円 / 1SGD=123.12円 / 1USD=157.38円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

