シンガポール8月輸出46.2%増、AI需要で5カ月連続2割超
シンガポールの8月非石油地場輸出(NODX)は前年同月比46.2%増となり、AI関連の電子製品需要に支えられ大幅に伸びた。
シンガポール企業庁(Enterprise Singapore)が9月17日に発表した8月の非石油地場輸出(NODX)は前年同月比46.2%増となり、ロイター予想の35.3%増を上回った。7月の24.1%増から加速し、5カ月連続で20%を超える伸びとなった。電子製品輸出は131.8%増と急伸し、非電子製品も12%増加した。1〜8月累計のNODX成長率は22.4%だった。総貿易額は前年同月比44.5%増の1569億シンガポールドル(約19兆3155億円)で、輸出は847億シンガポールドル(約10兆4272億円)、輸入は722億シンガポールドル(約8兆8883億円)だった。
品目別では、ディスクメディア製品が290.2%増、パソコンが237.9%増、集積回路が90.9%増と大幅に伸びた。仕向け地別では米国向けが91%増、韓国向けが87.1%増、中国向けが70.3%増と、主要10市場のうち9市場で輸出が増加した。非石油再輸出(NORX)も53.3%増となり、電子製品が68%増、非電子製品が32.9%増だった。企業庁は2026年通年のNODX成長率予想を従来の3〜5%から14〜16%に引き上げ、Maybank Investment Bank(メイバンク投資銀行)も18%に予想を上方修正した。OCBC(シンガポールの大手銀行) Group(シンガポールの金融グループ)のセレナ・リン首席エコノミストは、8月の伸び率について2025年8月の輸出額が131億シンガポールドル(約1兆6373億円)と低水準だった反動が大きく、46%増を単純に将来へ引き延ばすべきではないと述べた。同氏はメモリー価格やAIサーバー需要の動向が今後の注目点になるとした。
背景
企業庁は8月時点で2026年通年のNODX成長率を3〜5%と予想していたが、上半期の実績を受けて上方修正した。2025年8月のNODXは同年で最も低い131億シンガポールドル(約1兆6373億円)にとどまっており、これが2026年8月の高い伸び率を計算上押し上げる比較対象(低い基準値)となった。
日本企業への含意
AI関連半導体・電子部品の需要拡大は、シンガポールを経由する日本企業のサプライチェーンにも波及する可能性がある。集積回路やディスクメディア関連の輸出急増は、同国拠点を持つ製造・物流企業にとって取引量増加の追い風になり得る一方、伸び率の反動やメモリー価格変動を注視し、需要予測を慎重に見直す必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.50円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.50円 / 1SGD=123.11円 / 1USD=157.31円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

