マレーシアZetrix AI、陸運局に2億リンギ超未払い
マレーシア運輸省は、政府系ITサービス企業Zetrix AIが陸運局(JPJ)に2億リンギ(約77億円)超の未払い金を抱えていると確認した。
マレーシア運輸省は、Zetrix AI(旧MyEG Services、政府のオンライン行政サービスを手がけるIT企業)が陸運局(JPJ、道路運輸を所管する政府機関)に2億リンギ(約77億3515万円)を超える未払い金を抱えていることを確認した。Zetrix AIは2023年5月から3年契約でJPJの業務を受託し、自動車税、運転免許更新、交通違反反則金などを顧客から徴収していたが、この徴収金をJPJに納付していなかった疑いがある。未払い額は9月末時点で「2億リンギ(約77億3515万円)を大きく上回る」水準だったとシンガポール紙ストレーツ・タイムズが関係者の話として報じた。
同社の直近の年次報告書によると、その他未払金は9550万リンギ(約36億9353万円)、流動負債は5億7740万リンギ(約223億3137万円)、非流動負債は12億5000万リンギ(約483億4468万円)に上る。開発コストは累計37億リンギ(約1431億25万円)で、2020年時点では2億リンギだった。世界銀行グループの民間部門部門である国際金融公社(IFC)は今年2月、同社に1億5600万リンギ(約60億3342万円)を出資している。
背景
MyEG Servicesは2000年に設立され、同年から政府のオンライン行政サービス提供者として自動車税や保険の更新などをJPJと連携して手がけてきた。2025年7月、同社は電子政府サービス企業からグローバル技術インフラ企業への転換を示すため、Zetrixに社名を変更した。JPJとの3年契約は2023年5月に始まっている。
日本企業への含意
政府関連サービスを現地の民間企業へ委託するマレーシアの仕組みにおいて、受託企業の財務健全性や資金管理体制が課題となり得る事例である。マレーシアで行政関連サービスの受託や合弁を検討する日本企業にとっては、委託先の負債構造や収納金の分別管理の有無を確認する重要性が増すと考えられる。また同国での投資・出資案件では、相手先の財務開示の精査がより求められる可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.92円 / 1000VND=6.09円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.68円 / 1SGD=123.41円 / 1USD=157.93円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

