インドネシア証取、IPO上場基準を強化 10月9日施行
インドネシア証券取引所(BEI)は上場規則を改定し、新規上場企業の財務基準引き上げなどを盛り込んだ新規則を2026年10月9日付で施行した。
インドネシア証券取引所(BEI)は、上場企業に関する規則I-Aの第2段階改定として、新規上場を目指す企業に対する財務基準を引き上げた。あわせて、メインボード(主要市場)に残留するための要件として内部留保(利益剰余金)を新たに追加した。さらに、持ち株比率5%超の株主であっても、取引所の基準を満たす公衆投資家であれば浮動株(フリーフロート)として扱える規定を設けた。規則II-Aの改定にあわせ、公募における最低価格要件も撤廃した。この改定は金融庁(OJK)の承認を経て2026年10月7日に公布され、同月9日から施行された。
新規上場を目指す企業には、5年分の財務予測の提出が求められる。フリーフロートの算定では、5%を超える持ち株比率を持つ株主でも、取引所が定める基準を満たす公衆投資家であれば浮動株に分類できるようになった。BEIのアウリア・ノヴィアナ・ウタミ・プトリ広報担当理事代行は、上場基準の強化について「上場企業が十分な基礎体力と事業運営の準備を備え、より質が高く持続可能な資本市場の形成を支えることを目的とする」と述べた。また最低価格要件の撤廃については「上場予定企業がより最適な資金調達を行い、投資家がより手頃な価格で株式を取得できる機会を提供する」と説明した。
背景
今回の規則改定は、BEIが進める資本市場改革の一環として位置づけられている。市場構造と市場の質の強化、上場企業の質の向上、投資家保護の強化を目的とした継続的な取り組みの一部とされる。
日本企業への含意
インドネシア市場への上場や出資を検討する日本企業にとって、財務基準の引き上げと内部留保要件の新設により、上場準備段階でより厳格な財務体質の構築が必要になる。一方、フリーフロート算定の柔軟化や最低価格要件の撤廃は、資本政策の設計や資金調達計画に新たな選択肢をもたらす可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.43円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.66円 / 1SGD=123.38円 / 1USD=158.03円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

