シンガポール Keppel Reit、CBDビル51%を6.1億ドルで取得
シンガポールのKeppel Reitは2026年10月20日、スポンサーのKeppelからCBDオフィスビルKeppel South Centralの51%持分を6億1090万米ドル(約964億6297万円)で取得すると発表した。
Keppel Reit(シンガポールとオーストラリアのオフィス物件に投資する不動産投資信託)は、スポンサーであるKeppelから、中央ビジネス地区(CBD)にある33階建てグレードAビルKeppel South Centralの51%持分を6億1090万米ドル(約964億6297万円)で取得すると発表した。建物全体の評価額は12億米ドル(約1894億8366万円)、1平方フィート当たり2350米ドル(約37万円)に相当する。純賃貸可能面積は52万2500平方フィート。取引は70年のリースホールド方式で、単位保有者の承認を条件に2026年第4四半期に投票を実施し、2027年第2四半期の完了を予定する。買収後、Keppel Reitのシンガポールオフィス市場でのプレゼンスは82%に高まる。
買収価格には既存シェアホルダーローンの返済分4億6210万米ドル(約729億6700万円)も含まれ、70年リースホールドベースでの合意不動産価値は6億2620万米ドル(約988億7889万円)。Keppelの子会社K-Commercial Investmentは最大5年間、月額223万米ドル(約3億5212万円)の収入を保証する契約で、想定賃料は1平方フィート月額11.15米ドル(約1761円)。2026年9月30日時点で確定・交渉中のリースは延床面積の52.7%を占め、平均賃料は1平方フィート月額11.3米ドル(約1784円)。初期物件利回りは4.3%、買収後の想定レバレッジは39.2%。Keppel Reit Managementのチュア・シェン・ヤンCEOは、本件により国内プレゼンスが82%に拡大し、供給制約の強いCBDオフィス市場での優位性が強まると述べた。
背景
Keppel ReitはKeppelがスポンサーとして関与しており、本取引はそのスポンサーからの物件買収にあたる。同社では並行してT TowerとKR Ginza IIの売却も進行中で、これらとKeppel South Central買収がすべて2026年6月30日時点で完了したと仮定した場合のプロフォーマポートフォリオは、物件数13件、総価値121億米ドル(約1兆9106億円)、占有率93.9%、加重平均リース満期4.5年となる。
日本企業への含意
シンガポールCBDのオフィス供給が限られる中、日系企業が同地域に賃借拠点を持つ場合、賃料上昇圧力が続く可能性がある。また日本の不動産投資家やREIT運用会社にとっては、シンガポールのグレードAオフィス資産の利回り水準や取引価格(1平方フィート当たり単価など)が、現地不動産投資の採算性を検討する際の参考指標になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.68円 / 1000VND=6.10円 / 1THB=4.73円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.43円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

