フィリピン、マイクログリッド入札で270億ペソ投資見込む
フィリピンエネルギー省は23州の未電化地域向けマイクログリッド入札を発表し、最大270億ペソ(約678億1790万円)の投資と10万世帯超への電化を見込むと明らかにした。
フィリピンエネルギー省(DOE)は2026年10月9日、マニラで開催された2026年フィリピン・エネルギー投資フォーラムで、マイクログリッド(小規模分散電源)の入札により最大270億ペソ(約678億1790万円)の投資を呼び込み、10万世帯以上に電力を供給する計画を発表した。対象は23州に点在する10万1468戸の未電化住宅で、DOEは全国で369カ所の電力未供給・供給不足地域を潜在的なマイクログリッド設置地点として特定している。入札は共和国法11646号に基づく競争的選定プロセスにより事業者を選ぶ仕組みで実施される。
現在フィリピンでは11基のマイクログリッドが稼働し、9000世帯以上に電力を供給している。内訳は太陽光発電2561キロワット、ディーゼル発電機7057キロワット、蓄電池2287キロワット時の容量となっている。DOE電力産業管理局のルニンニング・バルタザール局長は「政府からの資本注入という形での財政支援はない」と述べ、入札は民間投資主導で進める方針を示した。同局長はまた「群島国家という特性上、多くの島々の電化には大きな取り組みが必要で、解決策の一部がマイクログリッドの導入だ」と述べた。シャロン・ガリン・エネルギー相は「地理的に孤立し電力供給が行き届かない地域での電力システム整備を支援する政策であり、分散型エネルギーがより多くのフィリピン国民に安定した電力をもたらせる」と述べた。
背景
マイクログリッドは技術・財政・規制面の課題に直面し続けている。政府資源の限界と民間投資意欲の弱さから資金調達の不足が開発の主な制約となっており、ディーゼル発電機への依存が一部のマイクログリッド供給地域で電気料金の高止まりを招いている。
日本企業への含意
日本の電力・インフラ関連企業にとって、政府出資を伴わない民間主導の入札方式は、太陽光や蓄電池システム(太陽光などで起こした電力をためる設備)を組み合わせた分散型電源の提案機会となる可能性がある。競争的選定プロセスへの参加には共和国法11646号の要件を踏まえた事業設計が必要になる。ディーゼル依存からの転換需要を見込み、蓄電池や再生可能エネルギー技術を持つ企業は現地パートナーとの連携を検討する余地がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.43円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.66円 / 1SGD=123.38円 / 1USD=158.03円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

