タイとUAE、CEPA交渉妥結 GDP押し上げ最大3.57億ドル
タイとアラブ首長国連邦(UAE)は2024年10月7日、包括的経済連携協定(CEPA)の交渉を妥結し、タイのGDPを最大3.57億ドル(約564億円)押し上げると見込む。
タイ政府とアラブ首長国連邦(UAE)政府は2024年10月7日、ビデオ会議形式で開催した第5回交渉会合で包括的経済連携協定(CEPA)の交渉妥結に至った。翌8日、タイ首相官邸でスパチャイ・スタムパン副首相兼商務相とUAEのターニー・ビン・アハマド・アル・ゼユーディ対外貿易相が会談し、合意内容を発表した。CEPAはタイにとって中東諸国との初のFTA締結となる。両国は2023年に交渉を開始しており、協定発効によりタイのGDPは3.18億〜3.57億ドル(約564億4269万円)(約502億〜)、輸出額は2.27億〜2.43億ドル(約384億1897万円)(約359億〜)押し上げられると見込まれている。
2025年の貿易統計では、UAEはタイにとって世界8位、中東地域では首位の貿易相手国で、両国間貿易額は212億5972万ドル(約3兆3612億円)に達した。内訳はタイの対UAE輸出が45億423万ドル(約7121億円)、輸入が167億5549万ドル(約2兆6491億円)で、原油・天然ガス・金を除くとタイは30億ドル(約4743億円)の貿易黒字になるとの試算もある。医療分野では2024年にUAE国民40,872人がタイの民間病院で治療を受け、タイに15億バーツ(約70億円)の収入をもたらした。スパチャイ副首相兼商務相は、CEPAが両国の信頼構築と長期投資の呼び込み、雇用拡大の仕組みになると述べた。
背景
タイとUAEは2023年にCEPA交渉を開始した。UAEは既にインドネシアおよびマレーシアともCEPAを締結しており、両国にはそれぞれ100億ドル(約1兆5810億円)、80億ドル(約1兆2648億円)規模の投資が流入した実績がある。タイにとって今回のCEPAは中東諸国との初めてのFTA締結となる。
日本企業への含意
タイがUAEとCEPAを締結すれば、関税引き下げによりタイを拠点に中東市場へ輸出する日系製造業にとって選択肢が広がる可能性がある。UAEが前例を持つエネルギーやデータセンター、食品加工分野への投資誘致が進めば、タイに進出する日系企業にもサプライチェーンや現地調達面で影響が及ぶ可能性がある。医療ツーリズム分野でもUAEからの需要拡大が見込まれ、医療・ヘルスケア関連企業は商機を注視する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.53円 / 1000VND=6.09円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.68円 / 1SGD=123.52円 / 1USD=158.10円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

