シンガポール、2027年ASEAN議長国へパートナー拡大方針
シンガポール外相が2027年のASEAN議長国就任に向け、EUや南米など新たな相手国との連携拡大方針を表明した。
シンガポールのビビアン・バラクリシュナン外相は10月7日、ミルケン・インスティテュート・アジア・サミット2026(シンガポール開催)で、同国が2027年に務めるASEAN議長国としての方針を明らかにした。域内統合の深化に加え、欧州連合(EU)やカナダ、アフリカ、南米、太平洋諸島など従来の対話相手国以外ともパートナーシップを広げる考えを示した。ASEANは世界第4位の経済規模を持ち、今後20年で成長が見込まれると述べた。
2026年上半期の成長率として、ベトナムが8%、シンガポールが6.1%、マレーシアとインドネシアがそれぞれ5%だったと紹介した。また2023年に採択された国連公海条約(国家管轄権外区域の生物多様性に関する協定)が80カ国以上の批准を経て1月17日に発効した事例を挙げ、小国でも国際枠組み形成を主導できると強調した。バラクリシュナン外相は「我々は大国の代理戦争の舞台としてではなく、独自の実力で評価されたい」と述べ、「変化と不安の時代だが、針の穴を通すようにうまく進められれば、ASEAN全体として説得力のある物語と大きな可能性を持てる」と語った。
背景
2025年には台湾が人工知能や半導体、技術分野の成長を背景に中国を抜き、シンガポールにとって最大の貿易相手国となった。国連公海条約はシンガポール人外交官レナ・リー氏が交渉を主導し、2023年に国連加盟国の全会一致で採択された経緯がある。
日本企業への含意
日本企業にとっては、シンガポールが2027年の議長国としてEUや中南米、アフリカなど新たな地域との連携を進めることで、ASEANを通じた新市場開拓の機会が広がる可能性がある。ベトナムやマレーシア、インドネシアの高い成長率を踏まえ、製造・技術分野でのサプライチェーン再編や投資先の多様化を検討する好機となる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.53円 / 1000VND=6.09円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.68円 / 1SGD=123.52円 / 1USD=158.10円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

