10月24日(土) 現地報道と公的統計から、日本のビジネスパーソンに有益な情報をピックアップしています
東南アジアのビジネスニュースを日本語で

インドネシア国鉄、日本から中古電車23編成輸入検討

インドネシア国鉄(KAI)は、車両製造を担うINKAの生産能力不足を理由に、日本から中古電車(KRL)計23編成の輸入を検討していると、政府系投資機関ダナンタラ(2025年に発足したインドネシアの政府系投資機関。国有企業の資産を集約する)が明らかにした。

ダナンタラのドニ・オスカリアCOOは2026年10月2日、ジャカルタのトリブラタ・ホテルで、インドネシア国鉄(KAI)が首都圏電車(KRL)の需要増に対応するため、日本からの中古車両輸入を検討していると明らかにした。国内車両メーカーのINKAは生産能力が限られており、KAIが必要とする追加23編成すべてを国内生産でまかなうのは難しい状況にある。内訳は12両編成(SF12)が7編成、8両編成(SF8)が16編成で、ジャカルタ〜チカンペック、ジャカルタ〜スカブミ、ジャカルタ〜メラックの3路線の電化計画に伴い必要となる車両だという。

ドニ氏は「INKAの生産体制改革は進めているが、生産能力には限りがあり、選択肢を検討せざるを得ない」と述べ、「需要と生産能力のバランスを取り、不足分は代替策で対応する」との方針を示した。費用対効果は運輸相との協議で見極めるとし、同日のコミッションVI(インドネシア国会の委員会)との会合後、運輸相との面談を予定していると明らかにした。背景には首都圏KRLの利用者数が2026年上半期に前年同期比11.3%増加したことがある。KAIのボビー・ラシディン社長は既に、日本製の中古車両輸入をコミッションVIに提案し、承認を得ていた。

背景

ダナンタラはこれまでKAIに対し、車両の保守・調達をINKAに集約するよう促してきた。KAIは首都圏の3路線で電化を進める計画を持ち、追加の車両調達が必要となっていた。これに先立ち、KAI社長のボビー・ラシディン氏は日本製の中古KRL輸入をコミッションVIに提案し、既に承認されていた。

日本企業への含意

日本の鉄道車両メーカーや商社にとって、中古電車の輸出や関連の保守・部品供給で商機が生じる可能性がある。一方で、国内メーカーINKAの生産能力強化とのバランスが今後の調達方針を左右するため、日本企業は輸出契約だけでなく、インドネシア側の国産化要請や技術移転への対応も求められる可能性がある。

PRVRIAcademy 東南アジアの現地スタッフに、日本トップ企業の研修を。英語・オンラインライブ、次回2027年1月12日開講

本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.92円 / 1000VND=6.09円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.68円 / 1SGD=123.41円 / 1USD=157.93円)によります。

出典

本記事は上記1社の報道にもとづきます。

メールで受け取る

1週間の東南アジアのビジネスニュースを、月曜の朝に1通にまとめて送ります。